三鷹の森ジブリ美術館
体験レポート
(2004/07/24)
休日を利用して、旦那と一緒にひさしぶりのジブリ美術館へ!
はじめて行ったのは2001年10月なので、実に3年ぶりです。
今回は、JR三鷹駅から10分ごとに出ている直行バスに乗ってみました。
運賃は大人の場合、片道200円/往復300円。子供は半額です。
三鷹駅からも吉祥寺駅からも、じゅうぶん歩いていける距離なんですが
今日はとにかく暑いので、クーラーで快適なバスに乗って体力の温存です。
バス停表示のプレートに、しっかりトトロが。
三鷹駅停留所に限らず、みんなこのデザインなんですよ。
コミュニティバスだけあって、こぢんまりとした車内だったりするのですが
木々がたくさんある細い道を通っていったりして、雰囲気あるんですよね。
ここは有名な? にせの受付。
大きなトトロが座ってるんですけど、本当の入り口は別にあるし
そもそもジブリ美術館の切符(入場チケット)は、ローソンの端末でしか買えないのです(笑)
ここは入場時間が10時、12時、14時、16時とあって
定員ぶんしか入場券も販売しないんです。
なので、夏休みやお盆などで混雑するといっても
キャパシティは決まっているはずなので、猛烈な混雑は起きません。
(繁忙期は閑散期よりキャパシティを上げる、という情報は聞いたことないですしね)
私は12時の回に入場するチケットを持っていたのですが、
今日は暑かったため、30分前倒しの11時30分には入れてくれました。
チケットの入場時間より早めに到着しておくのがおすすめ!
ちなみに、入場時間は4回にわかれていますが
入れ替え制ではないので、早く入場するほど空いている館内を楽しめます。
でも普通に回れば、2時間ほどで館内の展示をひととおり堪能できるので
最終入場時間である16時のチケットを購入しても大丈夫ですよ〜。
入場時間まで、入り口のあたりを散策してみます。
いろいろ見回してみると、施工情報を示すサインや
ジブリ美術館のシンボルであるエンブレムを刻んだブロックなどが見つかります。
しかし、このサインは可愛いなあ…。
入り口には、大きな看板もあります。
看板の上には、大トトロ、中トトロ、小トトロもいますよ〜。
入園すると、受付でフィルムしおりが1枚ずつもらえます。
これは館内で短編映画を上映している映画館「土星座」の入場パスになるんですが、
ジブリ映画の本物のフィルムをしおりにしたもので、
何の作品のしおりがもらえるかは、もらってからのお楽しみ。
今回もらったのは「ファインディング・ニモ」「もののけ姫」でした。
どうしてニモなのかというと、現在館内でピクサー展を開催してるからなんですね。
さて、入場してからいきなりカフェ「麦わらぼうし」に来ました(笑)
メニューは他にもいろいろあるんですが、季節によっても違うようです。
でもちょっと前に少し腹ごしらえしてしまったので、食事というよりお茶することに。
以前来たときはキッチンがこわれたらしく、カフェがほぼ利用できなかったので
今回はとても楽しみにしてきました。
その時のこのメニューボード写真は こちら です。トトロ可愛いよ〜。
実は入場する前、入り口のそばで「早く入りたいなー」と思いつつ入場を待っていたら
受付スタッフのお兄さんが声をかけてくれて、
12時という時間のせいか、食事のことについてアドバイスしてくれました。
中に入るとカフェがあるけど、結構長いこと並ぶので、
よかったら入場時間が始まる前に近くのお店で食事をしてくるか、
近くにローソン(!)があるので、そこで何か調達してきて
ジブリ美術館すぐ横にある広場のベンチで食べるといいかも、と勧められたんですよ。
親切なアドバイスで嬉しかったけど、せっかく素敵なメニューを出しているのに
スタッフ自らが、わざわざ他のところで食事を済ませるよう勧めてくるとは!
いや、それは確かにサービスのひとつの形です。盲点でした。
あまりの列にめげてしまうお客さんや、クレームをぶつけてくるお客さんはいるのでしょう。
でも…でも…これは私には全く予想してなかったベクトルのアドバイスで、
話を聞きながら笑いそうになってしまいました、すいません(笑)
せっかく来たんだし、1時間くらい並びますよ。
真夏の東京の直射日光のもと、ひたすら立って並ぶ根性と体力はありますよ。
なにしろ天下の千葉ねずみ王国で鍛えられてますんで。
あそこの混み方は尋常じゃないですからねぇ。
というわけで、覚悟はもうとっくに済ませていたわけなのですが、
カフェの待ちスペースに来てみて心底ビックリしました。
思っていたよりずっとずっと、快適に待ち時間を過ごせるではないか〜!
そう、夏休みのねずみ王国の現状をよく知っているもんで
カフェに入るため直射日光にさらされて、1時間くらい立って並ぶことを予想して
日焼け止めやら日傘やら扇子やら汗拭きタオルやら、いろいろ準備してたんですね。
そしたらこのジブリ美術館、待ちスペースにも外のテイクアウトスペースにも
日除けの覆いがついていて、直射日光なんてあたらないんです。
おまけに風通しの良い椅子が30人分ほど並んでいて、すわって待つことができるし
椅子が並んでいる中央には絵本の入ったカゴがあって、
「ぐりとぐら」などが自由に読めるようになってるし、
ちょっと周囲を見れば、カゴの中にススワタリ(まっくろくろすけ)がいるし、
床の上には「紅の豚」主人公をかたどった”かやり豚”がいて、
もちろん中では蚊取り線香が炊かれており、蚊を追い払ってくれてるし…。
いたれりつくせりの演出とサービスに感動!
快適な時間のもと、30分ほどの待ち時間でカフェの中に入れました。
でも、大きなテーブルの相席になってしまうとのことで
「カウンター席でもよろしいですか?」と聞かれました。
うーん、ゆっくりするならやっぱり少し待ってもテーブルの方がいいなあ…なんて思ったのですが、
実際に見せてもらうとここのカウンター席、わずか3席しかないんですね。
しかも店内で唯一、スタッフの仕事ぶりを間近で見られる場所で
さらになんとなんと、宮崎駿監督お気に入りの場所らしいのです。
これはある意味ラッキーかも! と思い、喜んでカウンター席に座らせてもらいました。
左は旦那が頼んだ「麦わらぼうしのチョコレートパフェ」790円。
アイスも果物もホントに美味しかったそうです。
右は私が頼んだ「ふぞろいいちごのショートケーキ」790円。
生クリームもいちごも、とってもいい味でした。
どちらも、立ててある旗が可愛らしいですよね。ジジの大きなリボンがいいなあ。
そして、実は今回これが目的でジブリ美術館へ行ったと書いても過言ではない
「ふわふわミルク入りコーヒー」470円。つまりカプチーノですね。
なんとなんと、スタッフがジブリキャラを上に描いてくれるんですよ!
去年くらいから始まったサービスらしいです。
私は「まっくろくろすけ」旦那は「テト」をリクエストしました。
すごいです、これは本当に。
もったいなくて飲めないよ〜とか思いつつ、カップに口をつけたら
思わぬ理由で噴き出しそうになりました。
飲むとちょうど、まっくろくろすけと完全に目が合うんです、これ!(笑)
テトをリクエストした旦那ですが、
実は最初に「悪役キャラでもいいですか?」とスタッフのお兄さんに聞き、
ラピュタの「ムスカ」を描いてくれるよう頼んだんです。
(前日の夜、二人して「明日は何を描いてもらおうか?」と相談して出した結論なんですよ)
「ム、ムスカですかっ? …(しばし思案)…少しお時間下さい、やってみますね」
そう言ってお兄さんはカウンターでカプチーノを淹れ、頑張って描いてみてくれました。が、
「すみません…描いてはみたんですが、ちょっと商品としてお出しできる絵に到達しなくて…」
というわけで、ムスカ様のカプチーノは夢と消えたのでした。
ゴメンなさいお兄さん、無理難題を押し付けてしまって。でも嬉しかったです。
そのカプチーノお兄さんは、カウンター席ごしにいろいろお話ししてくれました。
美術館オープン当初のカフェのこと、宮崎監督のことなど。
宮崎監督はこの席でいつも、ジブリで皆が飲むコーヒーを楽しまれているそうです。
そして、目の前には宮崎監督愛用のコーヒーカップ&ソーサーが。
そんなこんなで、お兄さんとお話ししつつケーキやカプチーノを味わったのですが
久しぶりに、とても満たされた気持ちになっちゃいました。
この日の楽しさの半分くらいは、このカプチーノお兄さんのあたたかいおもてなしのおかげです。
お名前はうかがえませんでしたが、本当にありがとうございました。
ジブリ美術館のスタッフの皆さんは、みんな気さくで親切な方ばかりで
なんだかワンダーエッグのアトラクターの皆さんを思い出してしまいました。
そんな思い出を持ち帰りたくて、つい綺麗な状態で持ってきちゃいました。
ケーキにささっていた旗と、カフェの紙ナプキン。
ここは館内は撮影禁止なので、撮影できるところだけのピックアップです。
蛇口のひねる部分がネコだったり、コインロッカーの鍵についているプレートが手作り風だったり、
いい味だしていますよね。
このコインロッカーは100円で利用できるんですが、荷物を出すときお金は戻ってくるんですよ。
屋上の庭園を守っている、大きなロボット兵です。
みんな、かわるがわるここで記念写真を撮っていくんですよ。
奥にちょっとだけ人が写っていますが、対比で大きさがわかりますでしょうか?
でもやっぱり、実際に実物を見た方が大迫力を堪能できますね。
ラピュタの庭園を守るロボット兵は、優しくていい奴だったなあ。
肩にキツネリスは無理ですが、小鳥がとまったりしたらピッタリだと思いませんか?
いつか、そんな写真を撮ってみたいものです。
ロボット兵がいるちょっと奥に行くと、ラピュタ中枢にある石版が。
上で目玉焼きが作れそうなくらい熱くなっていました。さすが真夏の炎天下。
これに飛行石をあてると(写真右)ラピュタ語が読めます。
が、これは飛行石のレプリカですらない、地面に落ちているただのウッドチップなので
ラピュタ語が読めるどころか、人に見られると非常に恥ずかしい思いをして終わりです。
中庭にはまっくろくろすけが閉じ込められている場所があったり(何箇所かにあります)
薪を割るスペースがあったり。
カフェには暖炉があるんですけど、冬にはちゃんとここで割った薪をくべて焚くらしいですよ。
手押しポンプなんかもあります。「魔女の宅急便」で見たアレですね。
水は飲めませんが、出てくるのは本物の井戸水だそうで。
夏の暑さでは水の冷たさがありがたく、子供が喜んで水を出していました。
おみやげに、館内の映画館で期間限定で上映している短編映画
「メイとこねこバス」のポストカードセットを購入して、美術館を後にしました。
これ、今は上映されてません。2004年の冬にまた公開されるそうです。
名前からわかる通り「となりのトトロ」続編なので、見るのがとっての楽しみ!
ところ変わって、ここは美術館を出てすぐ近くにある小学校です。
ちょうどお祭りの日だったようで、準備時間中にちょっとのぞいてみました。
テントには「三鷹の森ジブリ美術館」の文字が。
映画館・土星座の作品パンフレットなどが販売されていたので、
ジブリ美術館が出張販売しているのかもしれません。
右のポスターにあるとおり、雨天の場合はイベントのかわりに
「天空の城ラピュタ」上映があるらしいんですが、これも場所柄でしょうねぇ。
全面的にジブリ美術館が協力しているのかもしれません。
なんだか、ここに通っている子たちがちょっとうらやましいな。
帰りは吉祥寺駅まで歩いていったんですが、
道を歩いていると、いたるところでこんなマークを見かけます。
この鳥は「ポキ」という名前で、三鷹市のマスコットキャラなのです。
デザインを手がけたのは宮崎駿監督。
三鷹市は本当に、ジブリの街なんですね。
というわけで、今回のレポートはここまでです。
館内にある展示は、ぜひ皆様が実際に見に行ってみてくださいね!
ウィットのある文章と素敵な絵がたくさんで、とても見ごたえのあるものばかりです。
長いレポートを読んでいただき、ありがとうございました。
since 2004/07/24