2004年10月21日〜22日 萩旅行

萩には私の父方のご先祖様が眠っているのですが、
15年くらい前に、お世話になった曽祖父のお葬式に行ったきりで
そのあと全然行っていなかったので、お墓参りへ行きたいとずっと思っていました。
8月に予約しておいたANAの超割で、いざ!

しかし、今年は見事なまでの台風の当たり年。
出発する21日の朝までは、東京では雨と風の攻撃がすごかったのです。
下手すると飛ばないかな…と心配していましたが、どうやら予定通りのフライトです。

行き先は萩・石見空港。名前は萩だけど、山口県じゃなく島根県。

今回は初めての「バスでご案内」ってやつなのです。
こいつを一度体験してみたかったので、ちょっと嬉しかったですね〜。
12月からは羽田にANA新ターミナルができるので、
ANA派の我が家としては、バスに乗れる最後のチャンスだったかもしれなくて。

出発は15:35なんですが(萩ゆきの飛行機はこの便しか無いのです)
お昼くらいには羽田に到着して
ライブカレーでカレー食べたり、展望デッキで飛行機を眺めたりして
ある程度時間をつぶしてから、バスラウンジまで移動。

この写真ではわかりませんが、台風のための機材繰りで
なんと出発が80分遅れになってしまいました。

暇で暇でしかたないので、売店で文庫本を物色。
内田康夫の「小樽殺人事件」という本を買って読み、出発を待ちました。
実は推理小説を読むのって、生まれて初めてなんですよね。
コマンド入力しなくても謎が解かれていくのは、とってもラクチンですな(笑)

結局、バスラウンジで2時間以上過ごしたことになると思います。
ようやくバスがやってきた時は、すっかりお尻が痛くなっていました。

初めて乗る空港移動バス、楽しかったです。
車内のいちばん前に立ち、広い窓からひたすら前を眺めて
機体などのすぐそばを通過するたびに「うおお、いいなーすごいなー」の連発。
運転手さんはさぞうるさかったかと思います。

で、バスから降りたら降りたで、最後まで搭乗せず
普段は見られない光景を、ひたすら撮影しまくる始末。
周囲のお客さんたちを見ても、ここで写真を撮ってるのは私ひとりだけでした(笑)


飛行機は順調に西へむかって飛び、
窓の外から夕暮れを眺めたり、CAさんに絵葉書やキャンディをもらったりしつつ
萩・石見空港に到着したのが、19:00ちょっと前。
着陸時にものすごい減速をして、思いっきり前に身体がひっぱられました。

ここからの交通アクセスはバスくらいしかなく、
東萩駅までそれで行こうと思っていたんですけど(1時間半くらいかかる)
飛行機の遅延のせいで、もうバス最終便は行ってしまった後なのです。

が、遅延のことを羽田で宿泊先ホテルに連絡しておいたところ、
空港まで車で迎えに来てくれるとのこと。
本当は東萩駅まで(ホテルまで10分ほど)の送迎なんですが、
1時間以上の距離を車で迎えに来て、
ホテルまで連れていってくれました。ありがたや〜。

今回お世話になったのは、「萩たなかホテル」というところです。
普段はビジネスホテルでカジュアルに泊まることが多いので、
丁重なお出迎えに恐縮してしまいました。

ロビーにあるソファに座るようすすめられたので
腰をおろしたら、あまりに柔らかくてズボッと身体が沈み込んでビックリしたり
ソファから立ち上がったあと、足をひっかけて転びそうになったり
初っ端からマヌケな姿をさらしまくり(笑)

部屋に通される前に、ここで抹茶とお菓子が出されました。
お菓子は萩の名物、夏みかんの皮の砂糖漬けです。
子供の頃、まだ元気だった曽祖父が
萩から東京まで遊びに来るたびこれを持ってきてくれて
私は食べすぎて気持ち悪くなった上に歯まで痛くしてしまった、
馬鹿な記憶を懐かしく思い出しながらいただきました。

部屋はすべて、海が見える和室なのです。
13階にとまったので、眺めもいいはずなのですが…真っ暗でよくわかりません。
明日の朝、早起きして景色を眺めることに。

夕食は海の幸がいっぱい。
写真にはうつってないんですが、フグの刺身なんて初めて食べました。
あと、自分で揚げるオイルフォンデュもあって面白かったです。

が、昼すぎから続いていた頭痛がこの時ちょうどピークを迎えてしまい、
途中で気が遠くなるほどきつかったので、
味をあんまり覚えていないのです…ちくしょー!(笑)

それでもなんとか根性で平らげ、部屋に戻って薬を飲んだところ
あっという間に痛みがひいてきたので、
露天風呂で身体をあたためて、マッサージ椅子で肩をほぐしてから就寝。

朝は5時前に起きてしまいました。
いつも旅行に行くと、馬鹿みたいに早く目が覚めてしまいます。
まだ空は真っ暗なので、陽がのぼるのを待ちます。

1時間ほどしてようやく明るくなってきました。
昨日は見えなかったけど、目の前はこんな感じだったのか!
海の朝って、空気がすがすがしくて、すごくいいですね。

我が家は東京でも多摩地区に住んでいて、あまり排気ガスも来ないもので
わりといい空気の中で暮らしてると思っていましたが、完全に負けです。
空気そのものの質が違うんですねぇ…。

どうも昔から「遠くの方で山が違う色に見える」のを眺めるのが好きです。
あと、水面を船が走ってゆくのを見るのも楽しいですねぇ。

ひとしきり朝の風景を楽しんだあとは、また露天風呂へ行き
部屋に戻って着替えてから、朝食に向かいました。

朝食はバイキング形式で、好きなものを好きなだけ選べるってやつです。
ちいさな明太子があったので、さすが海のそばのホテル!と思って取ってみたら
種を抜いて半分に切った梅干でした。や、やられた(笑)

こんな感じのゲームコーナーもありました。
特にプレイするものもなかったので、ひととおり見ただけなんですが
PSGの素朴な音色が妙に落ち着きます。

ホテルの裏側に、自由に出入りできるドアがあって
そこから海のそばまで散歩にいけるようになっていたので、さっそく出てみました。
間近で見ると、ホテルの部屋にいるより潮の香りが強く感じられて
ああ、海のそばにいるんだな…と嬉しくなります。

釣りをしている人たちがいたので、下をのぞきこんでみると
確かになにやら魚がいます。ちっちゃな魚もたくさんいましたよ〜。
ウミネコらしき鳥も、何匹か近くを飛んでいました。

海の散歩を楽しんだあと、ホテルに戻ろうとすると
生垣にこんな実が。これってブルーベリーなのかなあ?

さて、そう時間もないし、そろそろ行かないと。
ホテルをチェックアウトして、東萩駅まで車で送っていってもらいました。

東萩駅に着くと、さっそく貸し自転車屋のおじさんが寄ってきて
「自転車で観光しない?」と、積極的に営業し始めました。
時間があればそうしたいけど、今日はちょっと無理なんだけどなあ…。
通るたびに勧誘してくるので、ちょっぴり困惑。

これから今回のメインイベントであるお墓参りに行くのですが、
駅前まで来たら、お線香やロウソクやお花を売っているところがあるかと思いきや
数軒のおみやげ屋さんしかなくて、ちょっと頭を抱えました。
観光案内所のおばちゃんに聞いたところ、思いっきり考えあぐねて
近くのスーパーとホームセンターを教えてくれました。

近くといっても、東京とは距離間隔が違うもので
えらく歩きましたが、なんとか目的のものを手に入れ、タクシーでお寺まで移動。
和尚さんにお経をあげてもらい、お参りを済ませました。

この後は、おひるごはんを食べるため「萩しーまーと」へ向かいます。
まぁーるバスという、どこまで乗っても100円の循環バスを利用してみました。
バスの到着を待ってるあいだ、前を見てみると郵便局が。
瓦屋根がとてもいい感じです。謎の郵便局仕様スクーターまで発見。

数十分ほどで、萩しーまーとに到着。
海に面した海鮮市場で、新鮮な魚がとても安く売られているんですよ。
地元の人が普段から利用するような場所なので、観光地価格じゃないのが嬉しいところ。

市場で買った魚介類を持ち込むと、500円で料理して食べさせてくれるサービスがあり、
それもかなり面白いと思ったのですが、とりあえず今回は普通に食事。
さすがに、お刺身などの魚介類はとっても新鮮でした。

3枚おろしにされて串できれいに姿をととのえられた鮎が、
そんな状態になってまで、ひれをピクピク動かしているのには参りましたが…。
新鮮なのはすごく嬉しいけど、さすがにこれを目の前で見ると箸がとまります。
魚って痛覚がないとは聞くけど、ごめんね〜。

しーまーとは極端に大きな施設でもないので、
ゆっくり見ても30分くらいで全体を見てまわることができます。
食後はおみやげをちょっと買ったりしたあと、夏みかんソフトなるものをデザートに。

さて、そろそろ東萩駅まで戻らないと。
そう遠いわけではないので、30分ほど歩いて駅まで向かいました。
循環バスを待って乗っていくと、1時間くらいかかってしまうので。

途中、可愛いけどよくわからないサインを発見。
「きれいだね!ほめてね!」って…自分で言うかいキミは(笑)

さらに歩くと瓦屋根の建物が見えてきたので、何かと思ったら交番でした。
こち亀に出てくるような交番だなあと思って撮影すると、
中からおまわりさんが出てきて、撮るなら一声かけてね〜と言われちゃいました。
なんでも、警察関係の撮影はよからぬことに使われることがあるとかで。
ふーむ、いろいろ事情があるんですねぇ…。
ネットで公開しちゃダメとかは言われなかったので、載せちゃいます。

東萩駅へ戻り、駅前のおみやげ屋さんで買い物をしながら
石見空港ゆきのバスを待ちます。
このあたりには、トンビがたくさん飛んでいるんですよね。
東京では絶対に見ないので、鳴き声すら珍しくて。

バスに乗り込んで、窓の外に海を眺めながら空港へ。
今回は本当に時間がなかったな…また来年にでも来るよ、萩。
静かでのどかで、なかなかいいところでした。
でも次は、石見空港じゃなくて山口宇部空港を使おう…。

1時間半ほどで石見空港に到着。
昨日は真っ暗だったし、ホテルの送迎の人を待たせていたので
今日はじめてゆっくり見ましたが、こんなにちっちゃい空港だったのね。

左の写真は出発ロビー、右の写真は到着ロビーです。
まっすぐ並べられた木製の椅子は、なんだか学校を連想させます。

羽田空港と新千歳空港と伊丹空港しか知らないもんで、
おみやげ屋さんは空港にいっぱいあるはず!と思っていたところ、
ちいさなショップが二つあるだけだったので、ちょっとビックリしました。
途中でちょいちょい買い物しておいて正解だったかも。
でも、ここでもかさばるおみやげを買い、ファスナーつき麻袋も買って手荷物に出しました。

萩のおみやげって、本当に「夏みかん」一筋なんですよ。
ケーキも饅頭もキャンディも煎餅もゴーフレットもお酒も、とにかく夏みかん!
そういえば、萩のおみやげ屋さんでは、ぬいぐるみを一度も見かけませんでした。
北海道にはマリモのぬいぐるみさえあるのに(笑)

搭乗手続きまでまだ時間があるので、空港に唯一ある洋食レストランで食事。
昨日のお昼も羽田でカレー食べたくせに、またカレー頼んでます。

窓の外を見てみると、これは…展望デッキかと思うような眺めです。
パトロール用の車や管制塔が、すぐそばに見えるんですよね。
思わず、カレーを食べるのもそっちのけで撮影しまくってしまいました。

搭乗する予定の飛行機も到着しました。
まるで魚がくらいついているかのように、スポットが密着するんですねぇ。

ジェットエンジンをのぞきこんでチェックしてる職員さんに萌え(笑)

20:00くらいに羽田へ到着。リムジンバスで池袋まで出て帰宅しました。
次はもっとゆっくり滞在してみたいです。
ほかのホテルも体験してみたいし、秋芳洞なんかにも行きたいな。