閉園まで、あと一週間…。 あと一週間ほどで、永遠のお別れになってしまいます。 ワンダーエッグが2になり、3になって あの牧歌的な空気は、少しずつ少しずつ失われてきました。 これが理由で行かなくなってしまった人を何人も知っているし、 このことに関しては、いろいろと葛藤や論争もありました。 今ではそれもワンダーエッグに関するいろんな出来事の一つとして 気持ちの整理はついているのですけど。 (というより、本当に自分の思い入れの強さに気づいたのは) なんだかんだあったけれどもWE2時代だったように思います。 その日はそんなに寒くなく、風もほとんど吹いていなかったから サイバーステーションの中とかよりは外にいたかったんだよね。 で、みんなから一人離れ、ギャラクシアン3出口からすぐ左に曲がったところの 階段で、ガラガラのワンエグをしばらく眺めてた。 目に入るのはお仕事中のアトラクター、 ゆっくり動くメビウスクリーク、 そして色とりどりのランプが輝くエルズ広場。 それらを上からボーッと眺め、夜の空気をいっぱい吸って、 何も考えず、流れてくる夜のテーマに耳を傾けてたんだ。 なんだか…夜のワンエグの空気に含まれている魔法を 一人占めできたみたいで、とっても幸せな気分でした☆ 絶対に来ることがわかっている終焉の日を意識して、こんなことを書きました。 これは今からやはり2年前の夏に書いた文章なんですけど。 フリーパスがあるとついアトラクションに乗りまくってしまうんだけど、 ワンエグの魅力はアトラクションだけじゃなく 雰囲気によるものも大きいと私は思うんだ。 もうすぐクローズを迎えてしまうけど、 そうすると仮に別の場所にアトラクションが移転されたとしても、 ワンエグとしてのあの雰囲気はもう二度と味わえなくなってしまうんだもの。 それを考えると…ね。 何気ない風景での写真をたくさん撮っておいたり、 オリジナルグッズをなるべく買っておいたりといった 形に残るものはもちろん、 アトラクターとお話ししてその瞬間を楽しんだり、 時には何もせずにボーッと園内やドリーマーを眺め、 雰囲気や空気を思いっきり吸収して、心の中にワンエグを建設したりと 思い出もたくさんたくわえて過ごす今日この頃。 年末が近づいたらたぶん、いてもたってもいられなくなるだろうな。 そう思っていたけれど、 お別れの日への最終カウントダウンをいざ迎えてみると、 思っていたより冷静な自分がいました。 ワンダーエッグ、とりわけラペロ村への訣別に対して 心の準備を始めていたのだろうな、と思います。 そのせいで今、そう取り乱すことなくいられるのかもしれません。 自分にとって一番幸せだった頃のラペロ村が存在しています。 頬をなでる優しい風。 心から楽しんでドリーマーを歓迎するアトラクターの笑顔。 夢の世界で心底楽しんでいるドリーマーの笑顔と歓声。 そして、そんな中で心から幸せを感じている、私自身…。 競争することや自己訓練することでしか楽しみを味わえない世界ではなく、 人の優しさや暖かさを感じさせてくれる、現実とは離れた夢の世界でした。 遠いあの日々には決して帰れなくても、 あの頃の素敵なラペロ村に、行こうと思えばいつでも行けます。 ちょっぴり想像力を使い、思い出に手をかざすだけで…。 しかし当然だけど、過去を否定するわけでは決してないし、 ワンダーエッグを嫌いになったわけでもないのです 私が今の仕事(テーマパーク勤務)に就いたのも、 今の考え方や好みを持つようになったのも 間違いなくワンダーエッグの影響なのです。 仕事に対する意識だって、ワンダーエッグのアトラクターに相当影響されてます。 それほど私にとって特別な場所でしたから。 ネットでもあまり関連する文章を書かなくなったけれど ワンダーエッグに対する想いは以前と変わっていません。 それどころか、日が経つにつれて 感謝や愛情の気持ちが深まってきているのを感じます。 そして、最後の一日を充分に満喫しよう…』 そう自分に誓い、もちろんそうするつもりでいました。 しかし、無常にもその日は出勤ということになってしまったのでした。 別のテーマパークで仕事があるから行けないなんて、 自分で選んだ道とはいえ、まるで冗談のようです(笑) でも、幸いにも仕事は夕方で終わるから、 最後の瞬間には立ち会えます。 数え切れないほどの「素敵な思い出」というプレゼントを じっくり味わって来よう、と思っています。
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