しし座流星群、ラペロ村に降り注ぐ

2001年11月18日。

普段ニュース等をあまり見ないせいで情報に疎く、
しし座流星群が大接近するということを当日知った私は、
友達を誘って見に行くことにしました。

ネットでいろいろ調べてみると、
周囲が明るすぎず、高い建物があまりない場所がいいそうで。
私が真っ先に思いついたのは、
多摩川の河川敷、そしてワンダーエッグの跡地でした。

ワンダーエッグが閉園してからは一度も行っていなかったので、
約一年ぶりに二子玉川駅を訪れたことになります。
到着したのが夜遅かったせいで、
駅周辺のお店はみごとにみんな閉まっているのですね。
仕方ないのでコンビニで食料を調達して、河川敷に向かいました。

ワンダーエッグ跡地を通り抜けて
河川敷に行けるかなと思っていたのですが、
周囲は本当に真っ暗で、
10メートル先に何があるかすら見えません。
ちょっと先になにやら物体があるなと思っても、
それが何なのかわからないし。
仕方ないのでいろんなところを通ってみたんだけど、
どこも行き止まり。

ふだんはこんな闇に包まれることってないから、
本当に本当に怖かったです。
二人だったからまだいいものの、
一人だったら足がすくんで動けなかったと思います。
方向音痴な上に周囲が見えないのは、結構辛いものですね。
30分くらいさまよった挙句、
なんとか抜け道を見つけて河川敷に出ることができました。

河川敷には思ったほど人はいませんでした。
到着したのは12時半くらいだったけど、見たところ10人もいなくて
適当な場所を見つけてレジャーマットを敷き、
着るものを増やして寒さに備えました。
空にはかなり雲がかかっていて、星はほとんど見えない状態だったけど、
いろいろおしゃべりしながらずっと待っていると、だんだん雲が晴れてきて
10分に1個くらいは流星を見ることができました。
30個ほど見たあたりで、もうそろそろいいかなと移動することに。

この頃には土手の上に、かなりの人数が集まっていました。
おそらく近所の住民なんだろうと思います。
いいなあ、近くにこんな絶好のスポットがあって。
こっちはもう終電が過ぎてるから、ここで曇ったり雨になったりしても
すでに後には引き返せないんだ…(笑)

そのあと、バス停のベンチでおしゃべりしてました。
もう流星群はかなり見ることができたけど、
電車はまだ動かないし、お店も閉まっているので
行き場を失った、というのが本当のところなのですが。
途中でふと空を見ると、いつのまにか雲がすっかり消えていて、
何度も流星を見かけたので、
ワンダーエッグ跡地に移動することにしました。

更地になっているから、空がすごく広いんです。
なんとなく上を見ているだけで、河川敷にいた時とは比べ物にならないほど
たくさんの流星を見ることができて大満足でした。
結局、日が昇って星が見えなくなるまで、ずっとここにいました。

下を見てしまうと、砂利いっぱいの更地だけど、
逆バンジーの塔もまだあるせいで、
「ここはワンダーエッグがあった場所だ」と、しっかり認識できるのです。
空を見上げれば、見なれた光景。
ラペロ村の上空で、たくさんの流星が次々と姿を見せてくれた時間。
いつまでも忘れられない思い出になりました。

 

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